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2011'09.22.Thu

【若年層】

 若年層

久代の部屋は不健康で、中途半端に大人の匂いが漂っていた。それが妙に現実的で気持ち悪く、私はそこにいるだけで苛立ちすら感じた。
ニコニコと笑っているのは久代だけで、私や他に誘われた友人たちはどこか生気の抜けた表情をしていた。
「麻雀でもするか」久代がそう言うと、皆は「うんん」と気の抜けたような返事を返した。それでも誰一人として動こうとはしなかった。
「おい」と久代が少し苛立った様子で言うと、今度は誰も返事をしなくなった。皆黙って漫画を読んだり携帯電話をいじくったりしていた。
 久代は一人深いため息をついて、一人で麻雀牌をいじって遊んでいた。
私はこんな雰囲気が部屋に漂うたび、逃げ出したいような、叫びたいような変な気持ちに陥った。皆和気あいあいとして過ごしたいと願いながらも、部屋の雰囲気がそれをさせないようだった。
私はぱたりと漫画本を閉じて、そのまま仰向けに寝転がった。するとここぞとばかりに久代が「やるか」と声をかけてきた。
私が曖昧な返事を出していると、一人また一人とそれぞれの時間を崩して麻雀卓の方へ寄って来た。しかしその顔はどれも生気が抜けていた。
グダグダとした感じでゲームが始まり、無言のままそれは続けられた。部屋にはただ牌を捨てる音と、誰かが鼻をすする音くらいしか聞こえなかった。
そのうち久代が放縦して、場の雰囲気は最悪になった。
「やめるか」と友人の一人が言い、卓から離れた。私も離れ、最後、卓にはには苛々した表情の久代だけが残った。
「おい」久代はほとんど怒りにふるえたような声でそう言った。
「お前らは」久代はそこまで言いかけて、不意に部屋から出て行った。私たちは顔を見合わせ、不思議でならないといった表情をした。
「どうしたんだ、あいつ」
「また気まぐれでも起こしたんじゃないか」
「面倒な奴」
 しばらくすると、久代は目を赤くして帰って来た。どうやら目を強くこすった跡らしい。
「どうした」と私が聞くと、久代はただ「いや」と言って微笑してみせた。それは無理に作りだしたような微笑だった。
 その場にいる誰もが、彼の心中を察したような表情をしていた。私はなんとなく罪悪感を持ちながら、やはりその部屋の雰囲気に辟易していた。
こういう部屋の持ち主ってよくいますよね。
無駄に大人くさいにおいが漂っていたり。私、ああいうの大嫌いなんです。
美少女フィギュアなんかがたくさん並んでいた方が、まだ全然楽しいです。
とにかく、「中途半端に大人な部屋」が大嫌いなんです。
その場にいるだけで、すべての(部屋の持ち主を除く)人間が気分を害してしまうような。
安ものの変なにおいがする置きがた香水、チューハイやらの缶(見せつけるような感じで)、不良が主人公の漫画。













私の部屋?友人いわく「ここが一番落ち着く」のだそうです。喜びましょう!
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