FC2ブログ
--'--.--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告:  トラックバック(-)  コメント(-)
2011'11.14.Mon

【掌編小説】家出少女と蕎麦丼










 家出少女と蕎麦丼










家出少女を拾った。まだしとしとと雨の残る、十一月初旬の頃だった。
彼女は年の頃まだ十六、七で、処女らしかった。
彼女は傘を肩にかけたまま、まだ濡れていない廃屋の軒下に座っていた。
「お前、腹減ってるのか」私が言うと、彼女は一瞬目を丸くして、小さくうなずいた。
 私は彼女を定食屋に連れ込み、蕎麦を奢った。
割りばしの持ち方や、丼に顔を突っ込むようにして食べるそのさまに、私はなんとなく彼女の家庭の一部を見た気がして、胸が痛んだ。
「これからずっと家を離れるなら、誰か頼りになる、腕っぷしの強い男を見つけろ」私は唐突に言った。
 彼女はそれを聞くと、はっとしたように丼から顔を上げ、私を見た。その顔には年相応の下手な化粧が施されていて、雨か涙か蕎麦の湯気か、目じりから黒いものが流れていた。
「じゃ、あなたがいい」彼女は当然のようにそう言った。
 私は驚いて、反射的に「待て」と言った。
「それじゃあ今日、今すぐ、俺の家に来れるのか?」私が効くと、彼女は少し赤くなりながら、こくりと頷いた。蕎麦の丼はきれいに空になっていた。
 余計なことをしたかとも思ったが、丼が空になっているのを見て、私は少し安心した。なんとかなるのではないか、と。


             了.
シュールなタイトル。
毎回毎回単語ばっかりなので長めにしてみたかったんです。
ジブリアニメみたく。~の~とか、~と~とか。
全然うまいこといってないですが。

・・・一日一作、掌編小説を書く、というのもいいかもしれませんね。
そうして自分が何を書きたいかというのをしっかりさせておいて、長編に挑む。
なんだか形が見えてきたような気がします。

よし、やってやろう。
スポンサーサイト
【日記】トラックバック(0)  コメント(0)
Next |  Back

コメントの投稿












 管理者にだけ表示を許可

トラックバック

この記事のトラックバックURL

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。